実感する家に不可欠な要素とは営業担当としてお伝えしたい
こんにちは。営業スタッフの深井です。
みなさんに楠亀工務店の取り組みをお伝えし、資金面や融資・登記及び各種申請関係のサポートや、実施設計やコーディネートなどのお仕事をさせていただいております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
今回スタッフブログをスタートさせていただくにあたり、何を話題にしようかと考えたのですが、まずこれから家を建てようと計画されている方々にお伝えしたいことを綴ってみたいと思います。
私が今住んでいる家は、約20年前に前職の分譲系ビルダーで建築した一戸建ての住まいです。
まだ樹脂サッシが市場に出始めた頃のタイミングでした。
その頃は私自身も分譲会社の一介の営業マンでしたので、高気密高断熱住宅のノウハウや耐震住宅を建てる際のごく初歩的な知識しか持ち合わせておらず、当時の一般的な性能のサッシや断熱材を当たり前のように採用して、特に疑問も持たず計画を進めていき、ようやく完成を迎えました。
確か引越しの日が1月31日で、1年間で一番寒い時期の入居になりました。それまで住んでいたのは4階建ての賃貸住宅でしたが、鉄筋コンクリート造で、冬場は比較的快適に生活できていましたので、まずそのギャップに驚き、晴れた日には室内よりも外のほうが温かいというような現象を体感し、どうしてこの家はこんなに寒いのだろうと感じたものです。
また構造面では、リビングに8帖大の大きな吹抜を設けたり、耐震の対策も2階の床下地は剛床(*)ではなく、床根太に薄い合板を貼る旧工法を採用した非耐震仕様で、せいぜい外周部にシージングボード(耐震パネル)を採用する程度の、今から考えると構造的にも少し無理のある間取り・仕様で、現在の一般的な在来工法と比較しても脆弱な内容の家になります。
20年住んだ段階でまず一番に思うことは、断熱性能の不足と耐震構造面が不安であるという2点です。
もちろん間取り上の「こうしておけば良かった」や収納計画の不備など諸々の不満はありますが、上記の2点の住まい心地や構造安心面に直結するスペックの良し悪しは、今後建物が存続する限りずっと付きまとうテーマになります。
設備機器や内装の仕上げ材などは、住みながらの交換やリノベーションが可能ですし、実際拙宅でも既にリフォームで少し改修した部分もあります。しかしながら、構造と断熱の性能を建てたあとで向上させる工事には相当な手間と費用が伴いますし、現実的に弊社新築建物仕様の性能まで向上させることはほぼ不可能に近いものになるでしょう。
楠亀工務店が何よりも重きをおいているポイントが、まさに上記2点の構造と断熱になります。
これら2点の項目の充実を図る必要性を身を持って実感する立場から、その重要性を説き続けていく使命を感じながら日々皆様と接することで、後悔のない家造りをサポートしていきたいと思っております。
剛床(*)は、建築構造物における床のうち、風荷重・地震荷重などの水平荷重に対して、剛性と耐力を持ち、水平方向に変形することのない床のことを指す。